2017年11月、予てより念願だったエベレスト街道のトレッキングに出掛けました。 一般コースで往復60km。私はサイドトリップで2箇所街道を外れ、約100km近くを歩いて写真撮影を楽しんで来ました。

学生時代より登山と写真撮影が好きで、写真家白川義員氏の山岳写真に魅せられ、何時かは 自分の目でその雄姿を見たい、他人に感動を与えられる作品を撮りたいと思っていました。 退職後個人で満足している趣味の撮影から作品創りを目指し、二科会写真部の先生の基で写真を基礎から学び直して10年。メインの被写体が山の写真ならばと、日本山岳写真界の重鎮、川口邦雄先生を紹介していただき、当クラブに参加し現在教えをいただいています。

さて、世界の屋根といえばヒマラヤ。世界で14座有る八千mを超える山の11座がネパールに有ります。山々の雄大さを真に味わうには、やはりエベレスト街道のトレッキングです。最高到達地点は5545m。地名はカラパタールの丘。ネパールの首都カトマンズより空路約30分強で出発地ルクラ2800mに朝一の飛行機で向かいます。カラパタール迄片道30kmのトレッキングです。往路は10〜13日かけて高度順化をし、途中で高度順応の為の停滞日を数日設けて向かいます。朝、食事をして8時頃出発して昼食後2時頃には次の村のロッジに宿泊です。

エベレストのトレッキングと聞くと、そんな大変な事をと皆さん思います。高尾山に登れるだけの体力が有れば誰でも可能です。危険な山路は一切有りません。最後の2泊の村(此処はトレッキング客相手に1年中営業しています)を除けば、地元の人が1年中暮らしている村から村へと雄大な景色を見て歩くのです。最後の定住している村、約4400mには小学校も診療所もあります。各村毎に学校はないので、朝夕は学校に通う村々の子供達と一緒に歩きます。此方は重装備のいで立ちですが、比較的裕福な子は運動靴、ゴムのサンダルばきの子も多いです。

ロッジが300軒以上ある途中のナムチェバザール迄は谷沿いの道ですが、その後は展けた台地状の道で、前後左右に6千mを超える高峰の中を歩きます。異次元の世界で世界観が変わります。帰路は4日~6日でルクラの空港に戻って来ます。行きと帰りに時間や天気の違う時に眺めた高峰が、一歩一歩、歩く度に姿形を変えて眼を楽しませてくれます。目の前に3〜4000m以上の高度差の岩壁がそそり立った谷筋を、それから高原状の台地をと景色を楽しみながら歩くのです。勿論辛い高尾山を下から登る様な箇所も2箇所程ありますが、あとは概ね緩やかな坂道です。

ガイドやポーターもビスターリ(ネパール語で ゆっくり)と言いながら、親身にサポートしてくれます。ガイドは日本語を話せる人も沢山います。英語は殆どのガイドが話します。衣食等荷物はポーターに運んでもらい、なるべく空身に近くで歩くのがコツです。ネパールは親日国家ですし、人々は日本人に優しく親切です。但し、金満国日本を反映した一部ツーリストのお陰で、ネパールの価格には3種ある事が多いです。高い日本人向け、外国人向け、ネパール向け価格と。当然、価格交渉や込み入った会話が不得意な日本人の、まあいいかでの支払いのツケが御土産等の購入に関わって来ます。

世界でも有数の貧しい国家です、上手に付き合えると、円が有効に使えますし、仏教遺跡も多く自然だけでなく観る場所はたくさん有ります。各国から来ている方や現地で知り合いあった方との交流ができるのも、パッケージツアーや日本の旅行代理店を使わないメリットです。是非、貴方も如何ですか?


陽光終焉    (タムセルク、クムジュンより)


絶頂光彩  (ヌプツェ カラパタールより)


神々の黄昏 (エベレスト カラパタールより)


懸崖  (ローツェ チュクンより)


ヒマラヤ襞  (アンフギャブジェン ディンボチェとチュクンの間より)